3DCGを学んでいる人なら必ずカメラの知識と使い方、その種類を知っている必要があります。
それぞれカメラの呼び方があるので覚えておくとプロになった時に色々と役立ちます。
アニメーターを学ぶ人ならなおさら知っているべきことなので、
ここでは基本的なカメラワークの種類をご紹介させて頂きます。
FIX(固定):
カメラの動きがなくFIX(固定)ということです。 基本の画面なので、アニメで多用される事が多いです。
PAN(パン):
パノラミングの略です。 位置を固定した状態でカメラの首を降らせることで、 シーンではより多くの場所とキャラクターを映すために使用される事もあります。
じわパン :
敵と対峙している時に使用したり、段々と迫るような印象を与えることで、 位置を固定した状態でカメラの首をゆっくりと降らせることを言います。
被写体の距離を自然に迫っている印象をもたせ、より緊張感を与えたりします。
パンアップ :
カメラを見上げるように上方向にふること。 パンプアップで下半身から上半身のスタイルの良さをみせるために使用されたりします。
パンダウン :
カメラを見下ろすように下方向にふることを言います。
ポン寄り/ポン引き :
ズームさせるときは、だんだんカメラを被写体に近づけるのが普通ですが、 ズームする途中がなくて初めと終わりの状態をすばやく瞬時に繋ぐようなズーミンのことをいいます。 クイックズームでもポン寄り、カメラの場所を移動して
2カット撮影してもポン寄りになる。
ポン寄りするこで、迫るということを強調させることが出来ます。
T.U(トラックアップ)/T.B(トラックバック):
カメラを対象物に近づけたり、遠ざけたりすること。 クイックズームでもポン寄り、カメラの場所を移動して
2カット撮影してもポン寄りになります。
クイックT.B(クイックトラックバック):
急速なトラックバックの事を言います。 回転を加え、後半にフェアリング(減速)することが多いです。
Follow(フォロー):
移動する被写体に対し、常に同じ位置になるようにカメラを移動させる撮影方法で、 PAN との違いは、移動する被写体を追いかけて撮影するところにあります。
アニメーターズサバイバルキット
Follow PAN (フォローパン):
対象物に常にフレーム内に収めて、対象物の動きにあわせてPANすることを言います。
フォロースルー:
「残し」の意味です。
髪の毛や服の裾などの先端的な部分の動きのタイミングを遅らせ、力の伝達に時間差を出すと、柔軟性のある動きが表現できたりします。
マルチアングル:
同じシーンを別アングルからみせることを言います。
回り込み:
オブジェクトを基準にカメラが周る事をいいます。 カメラが主体的に動作するため、
場合によってはカメラ自体の自己主張が強い向きがあります。
バレットタイム:
被写体は固定若しくはスロー、カメラが回りこむ事を言います。 結果的に、カメラは高速に動いているように見えます。 放たれた多数の弓矢に囲まれるシーンで、カメラは高速に回った後、
じんわりと少しだけ回りこんだり、
主人公の主観的な時間を表現し、なおかつ画面の臨場感・ダイナミックさも保ってみせる事ができます。
POV(ポイントオブビュー):
主観カメラ。 カメラの視線と登場人物の視線を一致させるようなカメラワークで よりリアリティのある映像を作り上げることができるため、 フェイク・ドキュメンタリー映画でこの方式が取られます。
生命を吹き込む魔法
こちらは、お値段が張るのですが、
ディズニーが出しているアニメーションの描き方を記載している参考書で、ディズニーのアニメーターの知識がたくさん詰まっている一冊になります。
とても勉強になりますが、
なかなか分厚く読むのが大変です、、
ただ、動きを理論として追求したい方には是非お勧めです!
まとめ:
基本的なカメラワークには、
【FIX(固定)】【PAN(パン)】【じわパン 】【パンアップ 】【パンダウン 】
【ポン寄り/ポン引き 】【T.U(トラックアップ)/T.B(トラックバック)】
【クイックT.B(クイックトラックバック)】【Follow(フォロー)】
【Follow PAN (フォローパン)】【フォロースルー】【マルチアングル】【回り込み】【バレットタイム】【POV(ポイントオブビュー)】とたくさんの呼び方と種類がある。
仕事をしているとチェックバックなどで普通に飛び交う言語なので、
アニメーターを目指すなら必ずと言っていいほど覚えておくことをお勧めします。
そのカメラワークの手法を知っているだけでも演出を作る時に便利なので、
是非覚えてほしいと思います。
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